働き方改革の本質 その3 ~無駄な仕事を作る罪~
無駄な仕事を作ることが罪である意識
あなたは無駄な仕事を生み出していないだろうか?
世の中の仕事というのは、常に増大していくものであると感じる。
エントロピーが増大していくように。
エントロピーとは、もともとは熱力学的な概念ではあるが、その適用範囲が情報工学の分野にまで広がっているものである。ここで私は、仕事の本質にまで適用範囲を広げようとしている。
端的にいえば、エントロピー増大則とは、乱雑さが増大していく方向にのみ進んでいくことを示した法則である。
話は逸れたが、例えば何かしらのトラブルが発生したとする。
その要因が、”情報が遍く広がっていなかったこと”が原因とされた場合。
再発防止のため、いかにしてこの情報を遍く広めるか、ということが対策となる。
この場合に、情報を展開することを目的として、メール配信をすることにしよう、という話になる。再発防止策として、情報共有のためのメールを送る、ということに決めるのである。
これは一見、正攻法の対処方法のように見えるが、このメール配信を行うという仕事を増やすことにより、配信者の仕事が増えるだけでなく、受信者がメールを確認するという仕事すらも増やしてしまうのである。
このようにして、世の中にまた新たな無駄な仕事、が生まれた。
いや、完全に無駄とは言い切れないのかもしれない。
しかしながら、重要な視点としては、”その新しい仕事は、他の人の仕事を新たに増やしていないか?”ということを考えることである。
明日は、以下の「働き方改革の本質 その2」で記載した、
キャパシティが足りていないことの全社的共有
に関する考察を行う。